2018/05/15
「南洲翁遺訓 西郷隆盛著」(100分で名著 講師役:先崎彰容)を見て、海馬に残すための簡単なメモです。
西郷隆盛の残した有名な言葉といえば・・・敬天愛人
簡単にいうと「敬天愛人」とは、天を敬い(うやまい)人を愛することです。
天とは、「真理」「神」「宇宙」などといった意味のようで、もっと抽象的に言えば「森羅万象(宇宙に存在する一切のもの)」とか「真善美(人間の理想である、真と善と美)」のようなものだそうです。
「それ」を敬い、「それ」に従う。
そして「愛人」とは広い人間愛や万人への慈愛などを表します。
そんな素敵な言葉を残した西郷隆盛ですが、人生は、とても波乱万丈だったようです。
では、西郷隆盛はどんな思いで、幕末を生きたのでしょう。
幕末、 国内では 身分制度が崩壊し、これまでの肩書きが全く通用しなくなりました。
また外国との関係では、節義廉恥(節度を守って正義を重んずる心や恥を知る心。)を失い、算盤にのみ長けた欧米諸国が、 隙あらばと、日本を侵略しようとしていた不安定な時代です。
そんな時代、西郷は「人心浮薄(人の心は軽薄であり行動が軽々しい)な世の中、僕らには、この激しい変化に飲まれない座標軸が必要である。」と説きました。
そして「自分を甘やかすことが一番良くない。」
「以下の2つを実行することが大切である。」と説きました。
・致良知(普遍的な道徳を実践せよ)
・知行合一(内面と行動を一致させること)
人々は、心が病んでいたり、不安定な時代はには、つい「神 」とか「天」「宗教」など普遍的抽象的絶対的な存在を求めてしまいがちです。
今、僕達が生きている時代も幕末とは言いませんが、そこそこ不安定な時代です。
この時代、僕らは何を拠り所に生きていけばいいのいいのでしょうか?
まさか宗教に救いを求め、入団したらカルトだったなんていうオチは絶対に嫌だ。
古典のように長い間読まれてきたものには普遍的な心理がある。
そこから学ぶ ことが一番良いのではないかと言うのが講師役の意見でした。
なるほど、ただ古典って読みづらいんだよね。
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