2018/05/15
お金と感情と意思決定の白熱教室: ダン・アリエリー著
僕たちの考えはあてにならない。
僕たちの直感もあてにならならない。
僕たちは目の錯覚を起こしている。
僕たちの「気持ち」も錯覚を起している。
実は、僕たちの意思決定の原動力になるものは「自分の思い描く目的」ではない。
僕たちの行動の原動力はなにか?
僕たちは、どうして食べ過ぎてしまうのだろう?
→ 僕たちが食べる理由は、肥満になる為ではないのに・・・
運転しながら携帯電話を操作したすることがありますか?
→ まさか、その行動の目的は「運転中に事故を起こすこと」では、ないですのね。
→ そう思っていなくとも、その行動は、やがて事故に繋がります。
悲しいけれども、なぜか僕たちは、自分の決めた「目的」「目標」よりも、「目先の欲」を満たしたい云う感情が勝ってしまい、つい不合理な行動をとってしまのです。
双曲割引という認知バイアス
どうして不合理な行動ばかりしてしまうのか?
なぜか僕たちには、目先のことを過大評価して、遠い先のことは過小評価してしまう傾向があるようです。
僕たちは、今、この不合理な行動をしなければ、遠い先に大きな利益を得られることが分かっている。
しかし、「将来の大きな利益」よりも、今、この不合理な行動により得られる「目先の利益や快楽」を優先してしまい、つい不合理な行動をしてしまう。
損失についても同様で、「目先の小さな損失」は、「遠い先の大きな損失」よりも大きく感じてしまうのである。
「冷静に客観的に評価して認知する先の大きな利益」よりも、「目先の小さな損失」、「目先の小さな利益」に振り回されてしまう。
このような、同じ利益や損失であっても、時間的な近さと遠さによって、主観的な評価(認知)に違いが生じる現象は、「双曲割引」の意思決定バイアス(bias=歪み)と呼ばれています。
人は行動を選択する場面において、その場の感情に身を任せて楽な方に行きたがるのです。
でも、その感情を上手く利用すれば、そのほんのチョットの工夫で、「絶大な効果」が得られるかも知れません。
代替報酬を考えて、自己行動をコントロールしよう。
代替報酬とは・・・
人は行動と結果が同期しいていないと、ドンドンやる気が失われていきます。
なので・・
ある行動を続けることにより、ずっと後になって払われる大きな報酬とは別に、1回の行動で、代替する報酬や快楽を得ることで、継続的な良い行動を促す手法です。
例えば・・
歯磨きの時につける ミント味の 歯磨き粉も 代替報酬の一種です。
歯を磨いたあと口の中が爽快感で満たされ気持ちよくなるでしょう。
例えば・・
歯医者に通うのは嫌だけれども、可愛い看護師さんが毎回治療してくれる。「痛くないでちゅよ~」 みたいな感じだったら、歯医者に行くのも楽しみになるよね。
どうやら人間の行動は、理性的に思考するよりも、本能的な感情がだいぶ影響しているようです。
自分の感情をうまくコントロールできるよう工夫をして良い行動につなげることは習慣化のカギになるようです。
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アディオス、君の未来は明るい。
それでは次回、こう御期待!